こんにちは!フリーランスで動画クリエイターのfumikoです。
フリーランス歴3年目。
映像制作会社での経験もあり、子育てしながらなんとか映像制作で収入を得ています!
今回はフリーランスなら避けては通れない価格設定のお話。
「こんな動画つくってほしいけど、いくらでできる?」
私はこの質問が大の苦手でした。
誰かに見積もりの相談をしたくてたまらなかったのを覚えています。
今ではやっと時間をかけずに「この金額です!」と言えるようになりました。
そんな私が、どのようにして価格設定をしているか、また単価の上げ方についてもお話していきます。
動画の価格相場を知っておこう
まずは動画の相場をおさえておきましょう。
動画の制作費はジャンルによって幅広く、クライアントの企業規模によっても差があります。
調べても調べても、結局いくらなんだ?
と思うほど、相場が分かりづらいです。
相場を確認するときは、同じようなジャンルの仕事をしている人や周りにいるフリーランスの情報をひたすら集めて、自分でザックリと想定すると良いです。
私個人が集めた情報を参考にすると、ざっくりとこのような相場感になります。
動画ジャンル(編集のみ) | 価格 |
---|---|
企業紹介・PR | 50,000円〜 |
サービス商品紹介 | 50,000円〜 |
セミナー動画 | 15,000円〜30,000円 |
YouTube動画編集 | 5,000円〜15,000円 |
広告動画 | 20,000円〜 |
結婚式ムービー | 15,000円〜30,000円 |
※あくまで個人の目安です
制作会社とクラウドソーシングの中間あたりがフリーランスの価格相場に近いと勝手に思い込んでいます
その相場をもとに、自分に合った価格を設定していきましょう。
自分の価値は自分で決める
制作会社とフリーランスで制作費を比べると、金額の差は大きいです。
その理由として、1番大きいのは制作に関わるスタッフの人数。
フリーランスの場合は、基本的に1人で作業を請負うことが多いので、制作会社に比べると安いです。
ただ世間的には、このようなイメージを持っている人も多いでしょう。
- 経験豊富で確実性がある
- スタッフの体制
- 最新機材が揃っている
- 良いものが作れそうなイメージ
- 何かあった場合の保証
- 低価格・短納期
- クオリティが低い
- 信用できない
- そこそこの機材
- 保証がない
※実際にはフリーランスでも制作会社に負けない実力や最新機材を持っている方は多いです。
価格設定する際に考えるべきことは、どのような付加価値をつけられるかどうか。
例えば、
「3日以内に納品できます」
「何回でも修正可能です」
「こんなアニメーションできます」
「視聴回数〇〇人以上は担保できます」
「マーケティング目線で動画を作れます」
このような付加価値があると、自分の価格設定に自信が持てますし、相手を納得させることができます。
フリーランスになると、ぶっちゃけ単価は欲しい金額を設定できます。
でも、それは自分で自分の価値を決めるということ。
金額を決めたら、その金額に見合う仕事をしないといけないし、
その金額で納得できる理由を持っておくことも大切です。
相手にとってプラスになる価値でなければ、あなたの価格に納得できないということもあります。
でもそれはお互いの価値観が合わないというだけなので、自分の軸を曲げてまで請ける必要はないと思います。
ビジネスというのは「価値(お金)」と「価値」の交換。
- あなたはお客さんのために何ができるか
- どんな価値を提供できるか
を明確にしてみてください。
価格設定の方法
私がやっている価格設定の方法は、時給換算することです。
編集にかかる予想時間(工数)×時給で金額を出します。
まずは時給を設定してみる
月にどれくらい働き、どれくらい稼ぎたいかを考えてみてください。
例えば
- 月に20万稼ぎたい
- 週4日は稼働できそう
- 作業時間は1日5時間に抑えたい
20万÷80時間/月=2,500円/時
このように、理想のライフスタイルを考えておくのは大切です
工数の感覚を掴む
工数とは、その案件を完了させるのにどれくらいの時間を要するかということ。
映像制作にかかる工数
今回は結婚式のオープニングムービー(撮影なし)を想定して、プロセスを洗い出します。
- ヒアリング‥1時間
- 企画・構成‥2時間
- 編集‥5時間
- 修正&書き出し‥1時間
- オーサリング‥1時間
▶︎目標タイム・・10時間
時間を意識することで、編集スピードも上がるのでスケジュール調整もしやすくなります。
まだ編集にどれくらいの時間がかかるか掴めていない方は、作業時間をメモするようにしましょう!
料金を設定する
目標タイムと時給を掛け合わせ、料金を設定します。
10時間✖️2,500円=25,000円
実績やスキルが増えてきたら、時給を上げていきます。
時給が上がり、目標タイムが短くなればなるほど、単価は上がっていきます。
自分の価値が上がっていると実感できたら、モチベーションが上がりますよね
慣れてきたら、急な見積もり依頼がきた時でもすぐに対応できます。
打ち合わせや電話で金額を求められた時に、即答できるだけでも依頼の決定率は高くなります!
※あくまで、個人的なやり方ですので参考程度に
単価の上げ方
単価アップのための3つの方法をご紹介します。
- 単発案件を受け、実績公開する
- スキルの幅を広げる
- ポジショニングを作る
単発案件を受け、実績公開する
クラウドソーシングやTwitterで流れてくる案件は、YouTube編集などの継続案件が多いです。
安定収入のために、つい継続案件をとりたくなりますが、ステップアップするには単発案件をこなすことが大事。
単発案件を受けることで幅広いジャンルに携われるメリットがあります。
また対応できるジャンルを増やしておくことで、
- 活動の場が増える
- 案件をこなす度に、スキルアップする
- 実績が増える
ようになります。
単発案件は実績として公開OKかを予め確認しておきましょう。
実績公開OKであれば、企業案件の獲得に有利!
企業案件は単価が高いのでおすすめです。
単発案件で実績を積んで、ぜひ企業案件にステップアップしてみてください。
継続案件を抱えていると、スキルアップのための時間が取れないこともあります。継続案件と単発案件のバランスが大事です!
スキルの幅を広げる
スキルの幅が広がれば、受注できる動画ジャンルが増えます。
動画ジャンルによって、習得すべきスキルが変わるので、まずはあなたがどの道に進みたいかを考えてみましょう。
- 広告動画やサービス紹介動画
- 結婚式やYoutube等のオープニングムービー
- Youtubeのディレクション
AfterEffects
単価の高い広告動画やサービス紹介動画・結婚式やYoutubeなどのオープニングムービーを受注するにはAfter Effectsスキルを身につける必要があります。
AfterEffectは極めれば極めるほど、単価も爆上がりします。本当です。
Youtubeで無料のチュートリアルが充実してますし、プロ仕様の割にソフトの価格も安いので、勉強を始めるハードルは低め。
AfterEffectsを習得すれば、単価10万以上の動画ジャンルも増えるので、圧倒的におすすめです。
マーケティングスキル
動画編集スキルに加えて、マーケティングの知識があれば動画市場から高く評価されます。
その1つとして挙げるのが、YouTubeディレクター。
YouTubeのディレクターと言っても「ディレクション」の定義は曖昧です。
ここでいうYouTubeディレクションは
- YouTubeチャンネルの企画・運営
- 企画から動画アップロードまでの進行
- 動画の品質担保
を言います。
再生回数を伸ばす「企画力」と分析し課題理解できるディレクターは、その後のキャリアも築きやすいのでマーケティングはおすすめなスキルと言えます。
ポジショニングを作る
ポジショニングとは、他者から見て、あなたがどのような立ち位置の専門家かを決めること。
例えば、あなたがWebデザインができる動画編集者だったとしましょう。
大手企業に相手にされなくても、スタートアップや個人経営されているところでは需要があるかもしれません。
せっかくスキルを持っていても、それを必要とする人に知ってもらわなければ意味がないですよね。
熊手を持って山へ貝掘りに行っているようなもの。
あなたの強みを活かせる場所で、差別化を図ることがポイントです。
「あなたでいい」から「あなたがいい」へ
現場のポジションと自分独自の強みが何かを明確にし、ポジショニング戦略を立ててみてください。
値切られた時の対処法
フリーランスだと価格交渉されることもあります。
本当にこれ厄介。
知り合いの紹介だったり、SNSで個人からの依頼がくる場合は、とくに悩ましいです。
もしそうなった場合は、
その案件を受けて、将来的に自分にとって価値やメリットがあるかどうかで判断します。
価値やメリットというのは、
- 企業案件獲得のための実績動画になるか
- 別のクライアントにつながる可能性はあるか
- 自分の成長につながるかどうか
です。
なかには値切るうえに要望がかなり多く、人としての扱いが雑なクライアントさんもいます。
今では直感的に、
「あ、この人やばそうだな」とか「交渉成立した後で、ガミガミ言ってくるタイプだな」
というのが分かるようになってきたので、そういうオーラを感じたら丁重にお断りします。
そういった「蓋を開けてみると、、話が違うぞ?」のような赤字案件も、今となっては経験してよかったなと思っています。
単純に忍耐力とハートが鍛えられますし、今後こちらが不利にならないような対策や知識が身につけられるからです。
そうやって壁を乗り越えて、フリーランスとして成長していくのです!
(フリーランス3年目で何偉そうなこと言ってんだ。)
どんな案件でも大事なのは最後までやり抜くこと!
安いからと言って手を抜くことだけは絶対にしてはいけません。
フリーランスにとって最も大切なのは、信用と信頼。
最初はクライアント主導で報酬が決まっていたのが、次第に自分主導で報酬を決められるように変わっていきます。
「私を選んでくれてありがとう」の気持ちを持って、誠実に案件をこなし、信用・信頼をコツコツ積み上げていきましょう。
まとめ
今回は、フリーランスにとって避けて通れない、価格設定とその考え方について紹介しました。
前提として、フリーランスのギャラ設定に、絶対的な正解はありません。
- 相場を把握する
- 自分の現在の立ち位置やスキルもしっかりと見極める
- 時給換算したらどれくらいになるのかを考える
- 請けた仕事は誠心誠意を込めて取り組む
- 実績が増えたらorスキルを身につけたら単価(時給)アップ
価格設定で大事なのは、
- 理想の働き方から逆算して時給を算出すること
- 価格に見合うスキルを身につけているかどうか
です。
価格に見合ったスキルを身につけ、理想の働き方ができるフリーランスを目指していただけたらと思います。